特許調査のやり方



このページの内容

  特許調査の目的?

  特許調査のための基礎知識

  特許調査の方法


特許調査の目的

 出願前に調査を行うのはだいたい以下の目的のためです。

特許(登録)の可能性を判断するため

 出願が拒絶される理由のほとんどは先行技術の存在による新規性・進歩性の欠如です。すでに同じような発明(考案)についての出願がされている場合は特許(実用新案登録)出願が無駄になります。出願の無駄をなくすことは出願費用の無駄をなくすだけでなく研究開発に要する金銭的・時間的コストの無駄もなくすことを意味します。また、先行技術を把握することで新たな改良発明(考案)を生み出すきっかけにもなるでしょう。

明細書作成の参考資料として利用するため

 自社・個人出願をする場合には同じ分野の発明に関する明細書はたいへん参考になります。特にはじめて出願する場合は是非参考とする明細書を調査により入手することをお勧めします。

権利侵害とならないかを判断するため

 これは出願とは直接関係がありませんが、特許(実用新案)権がとれない場合でも権利侵害となっていなければ発明は実施できます。また、特許(実用新案)権がとれる場合であっても、先行する特許権等の利用発明である場合は自由に発明を実施することができません。従って、出願しようとする発明の実施の可能性を判断しておくことは大変重要です。


特許調査のための基礎知識

 調査をするために知っておくべき基礎的な知識を以下に挙げます。

公開公報

 特許および平成5年改正法以前の実用新案について出願日から1年6ヶ月経過後に発行される出願内容を公開するための公報。公開までに取り下げ等されない限り必ず発行されるので先行技術調査の対象として最も重要。また、フロントページには要約と代表図面が掲載してあり調査がしやすくなっている。

特許(実用新案)掲載公報

 特許(実用新案)権が設定登録されると発行される権利の内容を開示するための公報。侵害かどうかを判断するための権利情報としての役割が大きい。 

公告公報

 平成6年の法改正により廃止。それまでは審査で特許権を与えてもよいと判断された出願内容を開示して異義を受け付けるために発行されていた公報。これも特許掲載公報と同様に権利情報としての役割が大きい。

IPC(国際特許分類)

 国際的に標準化されている特許を分類するためのコードの体系。コンピュータ検索において調査対象を絞り込むときに役立つ。例えば「B64C 1/00」のように表される。特許公報の「Int.Cl.」の下に記載されている。この隣の「識別記号」は日本がIPCを補完するために作成した展開記号もしくはファセット分類記号とよばれる記号でより細かい分類に対応する。特許情報プラットフォームのパテントマップガイダンスでIPCコードを調べることができる。

FI記号

 特許庁のサーチファイルの編成に用いられる分類記号。国際特許分類をベースにさらに細分化した分類がなされている。コンピュータ検索において調査対象を絞り込む際にはIPCよりも使える。公開公報のフロントページには記載されている。FI記号も特許情報プラットフォームのパテントマップガイダンスで調べることができる。

Fターム

 特許庁が作成する詳細な分類のためのコード体系。技術を複数の技術的観点(目的、用途、構造、材料等)からIPCを所定技術分野ごとに細かく再区分したもの。Fタームも特許情報プラットフォームのパテントマップガイダンスで調べることができる。

特許情報プラットフォーム

 特許庁のホームページ上に開設される特許等の工業所有権に関するデータベース。明治からの公報がFI記号、Fタームで検索可能。平成5年以降の公報についてはさらに公報のフロントページのキーワード検索が可能。(→「特許情報プラットフォームホームページ」へ)


特許調査の方法

 調査の方法について簡単に説明します。

インターネットを利用する

 インターネットを使用できる環境にあるならばとりあえず特許庁の特許情報プラットフォームで検索をしてみるべきでしょう。FI記号やFタームをうまく使えるかどうかが鍵になると思います。欠点としては平成5年以前の公報の内容をチェックするのは結構大変だろうということと、日中は混雑するのでなかなか繋がらないという点でしょうか。(→工業手有権情報・研修舘ホームページ「特許情報プラットフォーム」へ)公報番号がわかっているならば昔の公報はヨーロッパ特許庁のesp@cenetで見る方が見やすいです。

 そのほかにもアメリカの特許庁のホームページ(無料)で米国出願等についての検索ができますし、NRIサイバーパテントデスク(有料)なども使えます。

公報を直接調べる

 古典的な方法ですが、特許庁や全国の発明協会へ行くと発行された公報を見ることができます。公報は最新のもの以外はIPCにより分類されていますので各年度分を手でめくって検索します。また、特許庁や関西特許情報センターでは各国の特許公報を見ることができますので、調査に万全を期する場合はいまだに有効な調査方法です。 また、コンピュータによるデータベース検索もできます。検索アドバイザーの方がいらっしゃるので初めての方でも利用できます。

調査機関に依頼する

 時間がない場合や資金に余裕がある場合は専門の調査機関に依頼する方が便利です。特許庁ホームページの関連ホームページリンクの特許情報提供事業者リスト集で調査機関を検索できます。特許事務所に依頼してもよいでしょう。依頼の際には料金の確認を忘れずに。調査の程度に応じて値段がかなり変わります。


【特許情報プラットフォームでのFI・Fターム検索の方法】

特許庁の電子図書館で平成5年以前の公開公報を調べるためには「FI・Fターム検索」を行う必要があります。でも、これは少し初心者の人にはわかりにくいと思いますので、簡単に説明します。

Step1 : FI記号・Fタームを決める

(FI記号・Fタームについては上記「特許調査のための基礎知識参照」)

FI記号もしくはFタームの両方決まるのがベターですが、Fタームはない場合がありますので、いずれか一方が決まればOKです。

 [方法1] パテントマップガイダンスを利用して、分野やキーワード検索を用いてして決める。なお、FIが決まると該当分野のHBをクリックするとFターム(テーマコード)も表示されます。

 [方法2]  電子図書館の公報テキスト検索を利用する。検索項目選択を「要約+請求の範囲」として、適当なキーワードを入力して関連公報を絞り込む。各公報の内容を吟味して近い内容のものに表示されているFI記号やFタームを書き出していく。

ピックアップしたものを、パテントマップガイダンスで確認し該当するFI記号・Fタームを決定。

Step2 : 検索をする

特許情報プラットフォームの特許分類検索ページへいく。

条件の欄に決定したFタームもしくはFI記号を入力する。アンド検索をする場合は「*」でつなぎ、オア検索をする場合は「+」でつなぐ。他の欄は空欄でよい。検索結果が500件以下になるように条件や年代を絞りこんで、結果をチェックする。


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